未来には犬も猫も遺伝子操作・・・

 

怖いタイトルになりました。

今や人に動物に地球に・・・
市場に大きく影響を与えている遺伝子操作技術。
1月のNatureに、こんな記事がありました。

 

 “中国BGIがゲノム編集で作出した研究用の「マイクロブタ」が、ペットとして発売されることになった。”

最先端のゲノム編集技術から思わぬ副産物が誕生した。ペット用のマイクロブタだ。このブタは、成熟しても体重が中型犬と同程度の15kgほどにしかならない。ゲノム塩基配列解読分野での一連の画期的な業績で知られるBGI(中国深圳)だ。

BGIは、ヒト疾患のモデル生物を開発するためにBamaという小さな品種のゲノムを改変して、より小型のブタを作り出した。2015年9月23日、中国で開催されていた深圳国際バイオテク・リーダーズ・サミットで、BGIはこのブタをペットとして発売すると発表した。

Nature

*ゲノムとは、遺伝情報全体のことです。


遺伝子操作は、色んな所で使われています。

分かりやすい所で食です。遺伝子操作である遺伝子組み換え食品もどれだけ避けようとしても今は避ける方が難しい。
『遺伝仕組み換えではない』や『非遺伝子組み替え』と書いてあったとしても、5%以下ならこの表示にしていい決まりがあります。そしてこの遺伝子組み換え表示は全ての食品に対しての義務ではありません。

発酵食品に使われる菌さえも、遺伝子組み換え、抗生物質漬け、放射線照射が行われています。味噌もヨーグルトもお醤油も納豆にお酒も。体に良いはずの発酵食品は今は物を吟味しなければ逆効果にもなりうるものになっています。

また、今家畜されている牛、豚、鶏、馬などの飼料のほとんどは遺伝子組み換え作物の飼料です。それらは生物濃縮され濃厚になりそのお肉がスーパーに並びます。TPPの実地が始まればさらに避けられなくそして消費者にはもう、それぞれの食品の食材の実態は把握出来なくなって行きます。

けれどそうやって人が勝手に作り出したものの代償は必ずやってきます。自然に手を加えれば加える程、しっかり戻ってくる。今の体や心の病気の増え方を見ると確実にそう思えてなりません。なぜ病気が増えた?なぜアレルギーが増えた?なぜ病院通いが多い?寿命は伸びても、健康寿命は比例しない。人があらゆる面で、より安く、より便利にと欲を求めた見返り。

その代償は人だけではなく、人と暮らすわんこ達にも現れています。

 

戻りますが、natureの記事の最後の方にはこう綴られています。

ゲノム編集が生物学を魅了している今、この分野のパイオニアたちは、自分たちの技術がペットに応用されることは特に意外ではないと言う。
一部の研究者は、次の遺伝子操作のターゲットは犬か猫だろうと考えている。科学者も倫理学者も、ゲノム編集ペットは交配で品種改良された従来のペットと大きな違いはなく、作り出す効率が向上しただけだと見ている。

Nature

 

犬は特に品種改良されてきて、その数は絶滅した種も含めると700〜800種とも言われています。人と一緒に暮らし始めてから、人の役に立つ様に人に気に入られる様に改良されて来ました。確かにだからこそ、今隣にいてくれる小さい家族に出会えたけれど…..意図的に化学的に、生まれる前の情報を操ってまでもまだ好みの形に変えようとする人間。

生まれ、売られ、捨てられ、殺され。
生まされ、離され、使われ、殺され。

遺伝子操作に限らず全ての事で、人が生きるためだけではなく、まだまだ豊かになるため、便利になるためと追い求めるその裏側で、いつもいつも人の欲のために犠牲になる動物達。

私達は、いつも裏側にある悲しい現実を直視しないまま
どこまで麻痺をして行くのでしょうか

 

この遺伝子操作をしてペットを作り出すことに

“だからといって、動物の体を人間の好みに合わせて変えてよい理由にはなりません」どちらの手法も「人間に特有の美的好みを満たすためだけに生理的限界を無理に引き延ばすものです」”

と仰っている生物倫理学者の方の意見も同じ記事内に書いてありましたが、今回のこの記事を読んでまた悲しくなりました。

 

もっともっとと、人の果てしない欲はどこまで行くのだろう・・

 

純粋で綺麗で真っすぐなわんこ達と一緒にいると
自分も含め人は本当に欲深い生き物だと思えて仕方がありません。